名古屋の家族葬ドットコム名古屋の家族葬ドットコム

葬儀と花~宗教による違い・仏式

  • お葬式のマナー
2020/01/22

同じ「葬儀における花」であっても、宗教によって使われる花や関係性の深い花は変わってきます。

今回は、「仏教と関わりの深い花」から見ていきましょう。

 

 

仏教と蓮の花

 

仏教の花のひとつとして、「蓮の花」が挙げられます。

蓮の花が仏教と関わりが深い理由はいくつかあります。

・どのような泥の中でもきれいに咲く

・一つの花に多くの実をつける

・極楽浄土には蓮の花がよく咲いている

などがその理由です。

 

このため、仏教の葬儀において出される不祝儀(香典袋)には、蓮の花が印刷されたものを使うことができます。この「蓮の花が印刷された不祝儀袋」は、ほかの宗教では使うことのできないものです。

 

ただし、蓮の花は仏教の葬儀で「切り花」として用いられることはあまりありません。手に入れるのが難しいこと、水揚げなどが非常に難しいことがその理由だと推測されます。

 

 

仏教の葬儀のときによく用いられる花について

 

仏教の葬儀、あるいは仏壇やお墓に飾られる花としてよく用いられるのが、「菊」です。菊は葬儀の花として非常にメジャーであり、数多くの葬儀に用いられてきました。仏教の葬儀にとどまらず、「葬儀の花、お墓にお供えする花」として、まず真っ先に思い浮かべるのが菊の花である、という人も多いことでしょう。

 

菊の花は非常に長持ちします。また、悪い気を払う厄除けの花であるともいわれており、葬儀の場面にぴったりだと考えられていました。

弔事の水引の色でもある「黄色」「白」は、特によく用いられるものです。

 

仏教の葬儀においては、生花を基本として構成されます。ただし現在では、長持ちするブリザーブドフラワーが用いられる場合もあります。また、菊だけでは少し色味が寂しい……ということで、カーネーションなどが入れられることもあります。

華やかで、お祝いの席にも用いられる蘭(胡蝶蘭)が選ばれることもあります。

 

なお、「樒(しきみ)」が用いられる地方もあります。これは仏教においてよく用いられる緑色の植物(葉っぱ)です。同じ「緑の植物」として、神道で使われている「榊(さかき)」がありますが、仏教ではこれは用いません。

 

現在は供花の作り方・祭壇に飾る花も多様化していっていますが、自分が参列者として持っていくのであれば(あるいは供花として出すのであれば)、菊を中心とした落ち着いた色のものを選ぶのがよいでしょう。また、香が強すぎる花は嫌われるので、この点にも留意しておく必要があります。