不祝儀は郵送で出しても構わない? 葬儀に参加できないときのマナーについて
冠婚葬祭のなかでも「葬」は非常に優先度が高いものですが、人によっては「どうしても参列することができない」という状況にある人もいることでしょう。
「参列はできないけれど、弔意を示したい」……。こう考える人が検討すべき方法のひとつとして、「不祝儀の郵送」があります。
不祝儀の郵送は失礼には当たらない
葬儀は、「故人との最後のお別れの場」です。そのため、可能な限り足を運ぶべきです。しかし、病気で入院中だったり、非常に遠いところに住んでいたり、仕事の都合がどうしてもつかなかったり……といったことで、葬儀に参列することが難しい人もいるでしょう。
この場合、不祝儀を郵送する方法を検討したいものです。
故人とのお別れの席には参加できないものの、故人と家族への弔意を示すという意味で不祝儀の郵送を行うことはまったく失礼にはあたりません。弔電がマナー違反にあたらないように、不祝儀を郵送してもマナー違反にはならないのです。
「遠方からなのに、わざわざ郵送してくれるお心がありがたい」と感じてもらえることでしょう。また、不祝儀には相互扶助の精神もありますから、その意味でもご家族に役立ちます。
守るべきマナーについても押さえておこう
郵送で不祝儀を送る場合のマナーは、直接不祝儀を渡す場合のマナーと同じです。
基本は黒白もしくは双銀の結び切りの水引を用います。仏教では「御香典(香奠)」、神式では「御玉串料」、キリスト教では「御花代」がよく用いられますが、相手の宗教や宗派が良くわからないということならば「御霊前」とします。
ハスの花の入った不祝儀袋は仏教の、ユリや十字架が入った不祝儀袋はキリスト教のものですから、該当宗教以外では使わないようにします。
不祝儀の郵送は、現金書留で送ります。宅配便や通常郵便は利用しないようにしてください。現金書留の場合は専用の封筒が用意されますが、それに直接入れるのではなく、まずは不祝儀袋に現金を包んでください。そして、その不祝儀袋を現金書留の封筒に入れるのです。
また、簡単な手紙を入れておくとスマートです。
通夜~告別式の当日は、非常にばたつきます。法要会館などで行う場合、だれも家にいないということもあり得ます。このため、郵送する場合は、式当日に届くようにするのではなく、後日届くように手配する必要があります。タイミングは厳密には定められていませんが、式後1週間~1か月くらいの間に届くようにするとよいでしょう。
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