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特殊な服装について~地方差、ご家族の気持ち、家族葬

2019/12/31

「葬儀における、服装の基本マナー」についてはすでに述べた通りです。

ただ、特殊なケースもあります。それについて紹介していきましょう。

 

 

地方差とご家族の気持ち

 

地方によって、葬儀のマナーは多少異なります。地域によっては、あえて1つだけ葬儀とは関係のないものを取り入れた服装をしていくという地域もありましたし、ご家族の装いに特徴がみられるところもあります。

ただ、あくまで体感的なものではありますが、このような「地方差」は時代とともに薄れて行っているもののように思われます。迷った際はスタンダードなものにするか、あるいは葬儀会社などに聞いてみるのもよいでしょう。

 

とても特殊なケースですが、「ご家族の気持ちを優先してお見送りをする」というやり方もあります。たとえば、ご家族が「子どもは美容師で、自分の仕事に誇りを持っていた。同僚のみなさまにもいつもの髪型で参加してほしい」「故人は音楽が好きな人だった。音楽葬としたいので、それにふさわしい格好にしてほしい」と希望しているのであれば、それに従いましょう。

たしかに葬儀における基本マナーはないがしろにはできませんが、葬儀は故人とご家族のためのものです。最優先すべきは、故人の遺志であり、ご家族の意志なのです。

 

 

家族葬の場合について

 

家族葬の場合は、一般葬ほど細かくは決められていません。ただ、「親族を呼んで行う」「呼ぶ範囲も比較的広い」という場合は、やはり一般的な服装を選んだ方がよいでしょう。その方が親族もとまどいません。また、「家族」がカジュアルな服装をしているのに、「親族」が喪服ということになれば、格の逆転が起こります。

 

反対に、「同居家族のみでお見送りをする」などの場合は、家族で合意がとれているのであれば、完全な「普段着」でも問題がありません。

「自宅から、いつも通りの光景で送りだしたい」「故人が、特別なことはしないでほしいと希望していた」などのような場合は、あえて「いつも通りの格好」で送ることを選択するのもひとつの手です。この場合は少し地味めな服を選ぶのが基本ですが、それも絶対的な話ではありません。

 

 

このように特殊なケースの場合は、「基本ルール」ではない服装でお見送りをするやり方をとることもできます。

ただこの場合はご家族の方からしっかりと意志表示をして、参列者に意向を伝えなければなりません。そうしないと、参列者が戸惑ってしまうからです。