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知っておきたい不祝儀のマナー~キリスト教

  • お葬式のマナー
2020/03/23

キリスト教の葬儀に参加するときの不祝儀袋は、仏教のものとはまったく異なります。今回は、キリスト教の葬儀のための不祝儀袋について解説していきます。

 

知っておきたい不祝儀のマナー~キリスト教

 

仏教にも「宗派」がありますが、キリスト教にも「宗派」があります。そのなかでももっとも大きい区分けは、「プロテスタント」と「カトリック」です。

 

プロテスタントの場合、教会には装飾がほとんどなされておらず非常にシンプルです。対してカトリックの場合はかなりゴージャスで、美しいステンドグラスなどがよく用いられています。

また、プロテスタントの場合は聖書至上主義です。加えて、同じプロテスタントのなかでも教派によって考え方に違いがみられます。対してカトリックの場合は伝統主義であり、非常に厳格です。

プロテスタントの場合は聖職者を「牧師」と呼び、カトリックの場合は「神父(祭司)」と呼びます。また、プロテスタントでは聖職者の結婚を認めていますが、カトリックでは認めていません。

 

キリスト教の不祝儀袋に関わってくるものとして、「宗教的儀式をなんと呼ぶのか」があります。プロテスタントの場合はこれを単に「礼拝」と呼びますが、カトリックの場合は「ミサ」と呼びます。

 

これを踏まえて、キリスト教の不祝儀袋について考えていきましょう。

 

 

カトリックの場合は「御ミサ料」の表書きが使える

 

宗教的儀式を「ミサ」と呼ぶカトリックの場合は、「御ミサ料」という表書きを用いることができます。対して、プロテスタントの場合はこれを使えません。カトリックの場合は、「忌慰料」の言い回しをとります。

 

ただ、相手の宗派がどちらかよくわからない、という場合もあるでしょう。そのときには、「御花料」「献花料」を使います。キリスト教の葬儀では、仏教の「焼香」・神式の「玉串奉奠」の代わりに、「献花」をします。祭壇と故人に向かってお花をささげる儀式なのですが、このときの「花」を、表書きに用いるわけです。

また、「御霊前」は、キリスト教でも使える言い回しです。迷った場合はこの表書きを選ぶと良いでしょう。

 

キリスト教の不祝儀袋として、十字架やユリが印刷されたものがあります。ただし、「これらを印刷していないものを使うのは、マナー違反だ」というわけではありません。白い無地の不祝儀袋を使っても構いません。また、それらが見当たらない場合は、黒白の結び切りの水引のついた不祝儀袋を選んでも問題はありません。