「一般葬」って何のこと? まずはここから学びたい、葬儀の基本
葬儀のかたちは多様化していっています。ただ、そのなかでも、「一般葬」と呼ばれるものはよく知られたかたちです。「一般葬」という言葉自体は聞いたことがなくても、参列した人は多いと思われます。
この言葉の意味と流れについて紹介していきます。
一般葬とは昔から広く行われている葬儀の形態を指す
「一般葬」とは、昔から広く行われている葬儀の形態を指します。
これにはいくつかの特徴があります。
・通夜と、葬式・告別式を2日間にわたって行うものである
・お金を払う施主は遺族であり、代表者もまた遺族である(故人の配偶者や、故人の子どもが務める場合が多い)
・基本的には不祝儀は受け取り、弔電や供花、供物も受け取ることが多い
・招待などをされていなくても、自由に参列することができる
・家族葬に比べると費用が高くなりがちである
特に重要なのは、「招待などをされていなくても自由に参列することができる」という点です。
家族葬の場合は原則として家族が声を掛けた人しか参加しませんが、一般葬の場合は、地域の人や会社関係の人なども参列することになります。
一般葬の流れについて
一般葬は、主に以下のような流れを取ります。
1.通夜を行う
特段の事情がない限り、通夜は故人が亡くなった翌日の夜あたりに行われます。ただし、会場や火葬場の空き状況によってはもう少し長い時間をとることもあります。
2.通夜振る舞いを行う
参加した人を招き、控室で飲食のための時間を設けます。故人の思い出話をします。
3.翌日、葬式・告別式を行う
翌日の昼間に、葬式・告別式を行います。
4.出棺~火葬場へ
葬式・告別式が終わったら火葬場へ移動します。火葬場に行くのは、家族や親族、または故人や家族と極めて親しく付き合っていた人だけです。一般の参列者は一緒にはいきませんし、一般参列者はここで解散となります。
5.火葬
火葬にします。炉の前でお別れをすませ、控室で焼き上がりを待ちます。焼きあがったら移動し、収骨を行います。
6.初七日法要を行う
収骨が終わったら再び場所を移動し、初七日法要を行います。初七日法要は本来は7日目に行うものですが、現在は繰り上げで行うことが増えてきました。
7.食事をとる
仏教でいう「精進落としの席」です。飲食をし、労をねぎらいます。
8.解散
引き出物を渡して解散です。この後家に帰ることになります。
一般葬の場合、多少の違いはあれども、基本的にはこのような流れをとります。「スタンダードな」葬送のかたちであるため、参加者も、また家族側にもとまどいが少ないのが魅力でもあります。
■最新記事
■アーカイブ