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社葬とは何か~会社の行う葬儀について

2019/10/30

一般的な葬儀のかたちとしてよく取り上げられるのは、近しい人だけで行う「家族葬」と、会社の人なども広く招いて行う「一般葬」です。

しかしそれ以外にも、「社葬」と呼ばれるものがあります。

これについて解説していきます。

 

 

社葬とは会社が施主となって行う葬儀のこと

 

「社葬」は、一般葬や家族葬とはまったく異なる意味を持つ言葉です。

 

一般葬や家族葬では、わずかな例外を除き、「施主(葬儀を執り行い、お金を払う人)=喪主(葬儀の代表者。故人の配偶者や子どもなど、近しい人が務めるのが普通)」です。

しかし社葬の場合は、「施主は会社だが、喪主は故人の家族が務める」というやり方をとります。

 

つまり、社葬とは、会社がお金を出して故人を弔うための儀式なのです。

また、喪主のほかに葬儀の進行や内容を決める「葬儀委員長」が置かれます。

 

社葬は公的な性格が非常に強く、招かれる人も会社の取引関係などが多いのが特徴です。また受付も、業務の一環のようなかたちで会社の社員が務めることが多いといえます。

供花や弔電の紹介にも「出してくれた会社の重要度」が色濃く反映されるため、一般葬や家族葬とはまったく異なったかたちの葬儀となります。

 

また、その特性上、大規模なものになるのが普通です。一般葬の場合は200万円程度が相場であり、家族葬の場合は50万円程度で収まることもありますが、社葬の場合は1000万円を超えるケースも珍しくありません。

 

 

社葬の対象となる人は?

 

このような特徴を持つ「社葬」は、非常に特別なものです。そのため、社葬の対象となる人も限られています。

社葬の対象となる人は、

1.会社のトップ(代表取締役や会長など)

2.会社の発展において多大な功績を残した人

3.会社の業務中に亡くなった人・殉職者

などです。「現役の会社員であるならば、どのような人でも社葬にふされる」というわけではありません。

 

また社葬は、「行われるタイミング」が一般的な葬儀とは異なります。一般的な葬儀は、息を引き取った翌日~翌々日に通夜が行われ、その翌日に葬式・告別式を行うのが一般的です。しかし社葬の場合は、亡くなった1~2か月後くらいのタイミングで行われることが多いといえます。このため、お別れは「肉体を持った故人」と行うのではなく、すでに火葬された後のお骨に対して行うことになります。

 

 

社葬は、会社が中心となって行う葬儀です。しかしご家族との連携は必須であるため、非常に多くの人が関わり、また非常に多くの人の考え方を尊重していかなければ成り立たない葬儀の形態であるともいえます。

 

 

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