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葬儀とお供え~不祝儀を出す場合は必要? それとも不要?

  • お葬式のマナー
2020/02/26

葬儀の場面で、弔意を示すための方法として選ばれているのが「供物・供花」であり、「不祝儀」です。なおここでいう「供物(お供え)」とは、「10000円~20000円程度のものであり、台座に載せられているもので、葬儀会場に飾ることになるもの」を指します。

 

この供物と不祝儀の間には互換性はあるのでしょうか?

 

 

原則として、供物を贈った場合は不祝儀は不要

  

原則としていえば、「供物を贈った場合は不祝儀は、不祝儀をお渡しした場合は供物は不要」となります。

供物は不祝儀の代わりとなるものですし、不祝儀は供物の代わりとなるものだからです。

 

仏教における不祝儀は「香典」といいますが、これはもともと、仏教の供物であるお香を持ち寄ることをいいました。昔のお香は今よりもずっと品質が悪くすぐに絶えてしまうため、たくさんのお香が必要になりました。そのお香を持ち寄ることから、「香典」という言葉が生まれたのです。

 

現在ではお金をお渡しするかたちが一般的となりましたが、この概念は現在も息づいています。そのため、原則として、供物を贈った場合は不祝儀はいらないとされているのです。

 

 

実際のケースでは両方を贈ることも多い

 

ただ、これはあくまで「原則論」です。実際には、「供物も贈るし、不祝儀もお渡しする」というかたちもよくみられます。「株式会社〇〇」で供物を出したとしても、代表者が不祝儀を持参して葬儀に参列する……というケースはそう珍しくありません。

これは、「供物は故人に対して贈るもの、不祝儀はご家族にお渡しするもの」という考えによるともいわれています。

 

また非常に変則的なかたちですが、喪主(喪家)側が金銭を負担し、供物を出す場合もあります。たとえば、「Aが亡くなった。Aの配偶者であるBが喪主を務める。AとBの間には大学生になる子ども、Cがいる」という場合は、BがCの名前で供物を出すこともあります。ABCが生計を同一にしていた場合、「未成年のCからは不祝儀を受け取らない。供物も、Cの名前をつけてはいるが金銭の負担はBである」などのように、「Cは不祝儀も供物も負担しない」という状態になることもあります。

 

葬儀の場面において、「不祝儀を出せば供物は必要ないし、供物を出せば不祝儀は必要ない」という基本を押さえることは、非常に大事です。しかし実際の葬儀の場面では、上記で挙げたようなイレギュラーも存在します。自分が参列者の立場であり、かつ葬儀会社からも「供物を受け入れることができる」と確認をとれていたのであれば、両方を出すのもひとつの手だといえます。